アメリカ生活も３ヶ月を迎えようとしています。その間、色々なことを体験してきました。で、一言で感想を言えば、「不便な国だなぁ」という点につきます(笑)。ちなみに、ESLのクラスで、「不便でしょうがないけど、まあ、何とか生活できないこたぁない」というようなことを言ったところ、「日本はアメリカより便利なのか？」という質問を多数受けました。はっきり、「日本はアメリカよりずっとずっと便利です！」と言っておきました(笑)。
ただし、便利なことがすべていいかというとそうではないことは、すでにこの日記でも申し上げたとおりです。便利だけど、何か足りない、不便だけどどこか満ち足りている、というところがあるわけです。また、不便だからこそそれをなんとかするために便利になっている点もあったりして、結構おもしろかったりします。そこで、ここでは思いつくままにいいとこ悪いとこ、便利なとこ不便なとこを書いてみたいと思います。また、これは思いついたときに随時書き加えていくことにします。
アメリカは車社会です。Berkeleyは、比較的バスやら電車やらが充実してますが、それでも買い物など、車がないと不便です。食品は街中にもスーパーがありますので、ショッピングカートを使えば(水やジュースをガロンで購入するからとても思いのです)なんとかなります。しかし、家電や洋服などは、郊外に出ないとほとんど店がありません。会社の帰りにちょいと駅ビルによって・・・・なんてことはありえないのです(笑)。また、買い物のところでも書きましたが、ユニクロ価格に慣れている身としては、街中の店で売っているフリース一枚$30なんてとても許せません。車で郊外に出て初めて、こうしたものを安く手に入れることができるのです。免許がなかったらどういうことになるかは、想像できると思います。
また、ガソリンスタンドによったついでに、ちょっと点検してもらおうは通用しません。タイヤの空気圧のチェックから、ゴミ箱の処理まで全部自分でやらなければなりません。もちろん、ウインドウォッシャー液やラジエーターの不凍液の補充くらいならなんとでもなりますが、ヘッドライトの交換やワイパーブレードの交換などとなるとやったことがない人、結構いるのではないでしょうか。そういうことも、基本的には自分でやります。もちろん、洗車も自分でやる人がほとんどです。だから、車の知識は必須です。日本ではいじったことがないと、結構大変です。修理などは、いいガレージを探しておかないといけません。これも結構面倒です。
しかし、車が必需品であることから、車の値段は安いし、道路がきちんと整備されているという良い面もあります。だいたい状態の良い日本車の中古なら$10,000〜$15,000も出すと結構いいものがありますし、BMWなら$20,000台で買えます。道路はおしなべて広くて、路上駐車がみとめられているものの、２車線道路なら１台駐車されていてもちゃんと2車線が確保できるようになっています。さらに、基本的には常時右折可とか、縁石の色で駐車方法が分類されているなど、非常に合理的にルールができているという面もあります。また、どこも駐車場は広くとってあり、初心者でも絶対に困らないだろうなぁと思います。免許があって、いい車を買えて、そしてよいガレージを見つけることができれば、とても快適なのです。
まずは、ブランド好きな人にとっては、はじめは天国みたいに思えます(笑)。アメリカン・ブランドを中心に、街中のブランドショップで日本の定価の70〜80%、Macy'sだとさらに20%offくらい、で、アウトレットならアメリカ定価の半額なんてことになります。目の色が変わるわけです(笑)。ただ、仕事にもよるでしょうが、私は渡米以来一度もスーツを着ていませんので、まず、そういうものには目がいかなくなります。普段着に着るものは、別にブランドなくてもいいので、まあ、いいところGapとかOld
Navyあたりで止まります。トミヒルなんかは高級品です(笑)。そうすると、そんなに買い漁る必要も感じなくなってきて・・・・ということになるのですね。
こうなってくると、日常品を買うのに、結局モールに行って、シアーズだのターゲットだので買うことになるのですが、これには車が必要になってきてしまいます。また、たとえばイトーヨーカ堂のように、服も家電も日用品も食品も売っているという店はありません。服はJCペニーで買って、家電はシアーズに行って、日用品はターゲットに行って、DIY製品はホームデポに行って、で、食品はアルバートサンに行かなければ、全部そろわないわけです。これは楽しい反面、結構めんどくさくもあります。一軒一軒がばかでかいこともあり、ひとつのモールの中で車を使って移動しないといけないなんてことは当たり前です。結局全部そろえるのに半日かかりました、なんてこともしょっちゅうあるわけです。はじめは面白がっていましたが、だんだんめんどうくさくなってきます。そこで、以前は週3回買い物にいっていたのが2回になり１回になる。そうすると、１回に購入する量増えて、アメリカンな買い方になってくるということになります。そうすると、あのばかでかいカートの利用価値が高くなってくるというわけです。
それにしても、こちらの人たちの買い物の仕方は豪快ですね。でかいカートがいっぱいになるまで購入します。時々、カートいっぱい全部ジュースとか、全部缶詰とか、一度は全部パインアップルというのを見たことがあります。カート一杯のパイン、何にするんでしょうか？
もう一点、食品を購入していて最初困ったのは単位の違いです。重さがパウンドになるということと、量り売りの２点になれるのに時間がかかりました。１パウンドは約454gで、これは電卓を使えば換算は簡単なのですが、困ったのは魚や肉の量り売りです。ひき肉は「ハーフパウンド」といえば227gと計算できますし、お店の人もそれだけを計って(といってもかなりいいかげん。「ハーフ」といって0.6パウンドでも平気で渡します)くれますが、魚のフィレやステーキ肉だと、できるだけ小さいのを選んでもとてつもなくでかいのがきたりするのです。一度、サーモンのフィレをできるだけ小さいのを選んだのに、３枚購入したらトータルで2.5パウンド(1.135kg！)あったことがありました(笑)。最近はだいぶ勘が働いてきて、どこくらいの大きさならどのくらいの重さになるかがわかるようになってきました。
いいとこは、なんといっても世界中の食事ができるということですね。レストランのみならず、スーパーも、日本系、中国系、韓国系、イタリア系などなど、色々な食材が手に入ります。今まで試したのは、日本料理、韓国料理、中華料理、メキシコ料理、インド料理、タイ料理、イタリア料理、アメリカン・ステーキ、コンチネンタル料理、ブラジル料理といったところでしょうか。値段もピンからキリまであって、和食以外のアジア料理は比較的安めで、メキシコ料理なども比較的安いです。カフェなどのアメリカ料理もお手ごろです。和食は少々値が張ります。シャタックのレストランは、ランチタイムや金曜の夜などはどこも満杯になり、繁盛しているようです。肉料理は、それなりに楽しめますが、魚はサーモンがあるくらいで、すぐ飽きてしまいました。魚が食べたい場合は、和食か中華にならざるをえません。
値段については、東京の値段を考えるとそう高くはないという感じです。基本的に、食に関しては私はあまり不満はありません。
San Franciscoと異なり、Berkeleyは緑が多くて、なんとなく温かみのある街です。緑が多いのは田舎だからなのですが、温かみがあるのは、家や電柱が木でできているからだと気が着きました。こちらでは２階屋のアパートでもほとんどが木造です。また、電柱も木です！！！道が広くとられているので、街路樹も大きなものが多く、いたるところに公園があるのも温かみの原因でしょう。家もオーナーが自分で手を入れて、ペンキを塗ったり修理をしたり、手作りの温かさというものもあるのかも知れません。
しかし、この地震多発地帯に、なぜ鉄筋の家を建てないのかは不思議です。また、アパートは木造ですが、日本とは比較にならないほど一部屋が広く、ということは柱の間隔も広いので、２階の足音は筒抜けですし、下の部屋が揺れたりします。また音も全部聞こえて、上あるいは下で何のテレビを見ているかもわかります。さらに、築70年80年は当たり前なので、窓やドアはサッシではなく木枠！！オーナーが作っているので床は斜めになっていたりすることもしばしば！！！日本なら、欠陥住宅ですが、こちらでは温かみのある手作りの家ということになるんですねぇ。物を大切にする、という意味ではすばらしいと思いますが、日本の便利さ、快適さに慣れた身としては少々物足りなくも感じます。
公園は多いです。普通に街の中にある公園もいいですが、たとえば、Universityを海のほうに走っていったHorseshoe
Park、またMarinaを進んだ先のCesar Chavez Parkなどは最高です。いずれもサンフランシスコ湾に面していてはるかゴールデンゲートブリッジやSFのダウンタウンを見ることができます。後者は、メチャメチャ広い芝生になっていて、BBQができる施設もあります。ここは、ちょっと起伏があって牧場のような雰囲気です。北に向かって立つと右手はマリーナの向こうにBerkeleyの市街とUCBのセザータワーや山の手、左手はサンフランシスコ湾という、まるで葉山と軽井沢の両方を併せ持った(ちょっと言いすぎ)ところに来たような感覚に陥ります。ここは私の最も好きな場所でもあります。こんなところが家から車で約５分！！やはりいい方が強いかもしれません。なお、ここのマリーナの近くには、ラディソン･ホテルがあります。一泊$180くらいから宿泊できますが、非常に広い中にあり、まだとまったことはないのですが、親が遊びに来たときには、それにかこつけてここに泊まろうと考えています。