1.治安状況

 アメリカは、治安には十分気をつけなければいけないと、誰もが知っています。生活を始めた直後は、みんな緊張していますが、徐々に慣れてきます。慣れてきた頃が、色々危ない時期であることに違いはありません。基本的にBerkeleyの治安はそう悪くはありません。ホームレスは結構見ますが、彼らは他人に危害を加えることはありません。これまでのところ、生活していて恐い思いをしたことはありませんが、パトカーは盛んに走り回っていますし、車泥棒やその他の理由で逮捕されて手錠をかけられているところは数回目撃しました。また、空き巣も結構多いようです。Berkeleyでは、近所の結束の固いところが多く、わりとよく住民が色々と見ています。それでも、きちんと鍵をかける、鍵は2つ以上つける、夜は家の電気をつけるといった基本的なことは必須だと思います。また、多くの家やアパートには、セキュリティ会社と契約しているところが多いようですので、家を決めるときのひとつの判断基準にすべきでしょう。
 なお、初めの頃、娘が高校からの帰り道に「日本から来たのか、私は日本が好きだ」というようなことを言って近づいてくる怪しげな男がいました。娘はその場から逃げたいばかりに本当の電話番号を言ってしまいました。どうも、こちらには日本人向けの名簿を作るために、こうして住所やら電話番号を聞く輩が多いらしいので、こういう場合には適当な名前や電話番号をいうように準備しておくといいと思います。
 近隣のオークランド市では、2002年の一年間で113名が殺人で死んでいるという報道がありました。それに対して、Berkeleyではわずか5,6人であるという話を聞きました。確かに113人から比較すると5人は少ないですが、ちょっと考えると東京近郊で山手線まで30分程度のところにある都市で年間5名も殺されているかというと、そうは思えません。やはり夜間の外出や人気のない通りを歩くことなどは控えたほうがいいのです。ここはアメリカなのです。

2.車の盗難

 よくあります(笑)。普通にガラス窓が叩き割られて持っていかれているのはしょっちゅう見ます。持っていかれなくてもガラスが割られているのは、毎週のようにみかけます。ここは、路上駐車が認められていて、自分の家の車庫に入れないというのも(車庫がない場合ももちろんありますがあっても路上駐車する人もいます)盗難にある理由でしょう。聞いた話ですが、トヨタカムリ、ホンダアコードなどがもっとも盗難にある車種のようです。いい車で高く売れるという理由のほかに、部品が共通化されているため、分解して売っても買い手がたくさんいていい商売になるからだそうです。
 スーパーや自動車部品専門店に盗難防止装置が売っていますので、つけておくといいようです。なお、車に触れたり揺らしたりするとすごい音を出す装置は、わりと一般的に売られていて、つけている人も多いようです。スーパーの駐車場などでうっかり触ったりすると大変なことになりますので、他人の車には触らないように(笑)。

3.街の雰囲気

 私の知っている地区は、UCBの中、テレグラフ、シャタック、ユニバーシティ、サンパブロおよびBARTのノース・バークレー駅の近くくらいです。Berkeleyで言われているのは、標高の高いところに金持ちが住んで貧乏人を見下ろして生活していて、所得が低くなるほど低地に住んでいるということです。前者はどうも本当らしく、山の手(というかどうかは知りませんが)は高級住宅街です。しかし、サクラメントあたりでも通りの東側のOolong Park近辺は瀟洒な家が並んでいて、かなり静かな住宅街になっています。
 シャタックは、Berkeleyの街を南北に走る非常ににぎやかな通りです。観光客も多く、ホームレスはかなりいますが、日中は危険ではないと思います。それに対してユニバーシティは日中でも人通りが少なく、これまでに怖い思いをしたことはありませんが、あまり気持ちのよい通りではありません。10分以上歩くのならバスを利用したほうがいいかも知れません。私は通勤にここを20分歩いていますが(笑)。
 なお、バスは近郊の路線は1ヶ月チケットが$50、Visiting ScholarならOfficeが発行したレターを持っていけば$40で購入できます。ちなみに、ユース(17歳まで)は1ヶ月$15です。なお、高校生はただという情報も入ってきています。所得が高くなければ高校のIDで無料で乗車できるらしいのです。ただ、どの程度の所得が上限になるのかはわからないので、私の家では申請していません。
 テレグラフは雑然としていて、あまり好きではありませんが、買い物をするにはいいかもしれません。なお、トレーナーやジーンズなどはテレグラフやバンクロフトのテレグラフとの交差点より山側に結構たくさんあります。こういうものを購入しようと思うと、結構高かったりします。ユニクロでフリース980円に慣れている私には、普通に売っているフリースジャケット$39なんていうのは許せません(笑)。この手のものを安く買うには、TargetやKmartがいいようです。
 ユニバーシティをサンパブロまで下ってくると、結構雰囲気が変わります。この当たりは、インド人の店が多く、東洋的な感じがします。有色人種の割合も多いようです。私は、この当たりを歩くことはほとんどありません。車で通るだけです。ですので、治安についてはよくわかりません。
 なお、有名な4th Streetはサンバプロをさらに下っていきます。本当に不思議な空間です。上野のアメ横に、突然表参道が現れる、といった雰囲気です(笑)。おしゃれな店やカフェがならび、土日は人でいっぱいになっています。