2010年3月に茶々丸が亡くなってしまった時、私は、この時が来るのを本当に恐れていました。2015年1月30日、午後4時15分、健太は天国に旅立っていってしまいました。
このページでも書いていましたが、心臓の調子は悪化し、診断から2か月3週間ほどで彼の人生は終わってしまいました。獣医の先生からはニトロールをいただいていて、動悸が激しくなった時や失神した時にはそれを使い、何とかごまかしていたのですが、25日くらいからかなり状態が悪くなり、朝夕のトイレの外出もままならぬようになってきていました。トイレに立って、用を足すと倒れるということの繰り返しでした。
それでも、私たちはそれほど悲壮な気分になっていませんでした。それは、健太の食欲は一向に衰えていなかったからです。毎日食事の時間になると、「今日は何？」という顔をして台所にやってきてご飯をねだっていました。亡くなる数時間前、彼は昼食の犬用ボーロをしっかり食べ、牛乳を2杯飲みました。倒れる直前、調子が悪そうなので薬を飲ませるために、お気に入りのグラマシー・ニューヨークのチーズケーキも苦しい息の中、食べました。
でも、その直後、気を失い、私と家内が見守る中、ゆっくりゆっくり息を引き取りました。まるで眠るような、おだやかなおだやかな最期でした。
亡くなるその日まで、彼が好きなものを買ってくれば、喜んで食べてくれる・・・それが私たちの喜びでもありました。亡くなる前日はマグロの刺身をゆでたものをそれはそれはおいしそうに食べていました。健太は魚が大好きで、焼き魚のにおいがするとうれしそうにねだりに来たりしていました。
健太は1995年に清水家にやってきました。その後、就職して一年経つまで娘の成長を見届けた茶々丸を受け継いで、昨日まで生活して来ました。奇しくも、娘が結婚して一年を見届けて、天国に旅立ちました。きっと、茶々丸に、「おねえちゃんは結婚して幸せになったよ」と報告している事でしょう。
もう健太はいません。一緒に眠っていて、足元に健太の温かみを感じることもできませんし、朝夕、台風の日も雪の日もしていた散歩もしなくてよくなってしまいましたた。最後の数日は苦しそうな背中をさすってあげましたが、そんなことももうできません。でも、そうしたひとつひとつが私たちの心の中に暖かくて切なくて大事な想い出としてとどまっています。さよなら、健太。私達も遠からずそっちにいくからね。茶々丸と一緒に楽しみに待っていてね。
そして、長い間ご覧いただいていた皆様、ありがとうございました。診断から2か月半という時間があったため、できる限りのことをしてやれ、悔いはありませんが、今はただたださみしいです。いつかまた、新しい巡り合いがあれば、同じようなページを作ってみたいと思います。